みなさんは 鉄腕バーディーという漫画をご存知でしょうか? 何ですと? 知らない? 機動警察パトレイバー じゃじゃ馬グルーミンup 究極超人あーる等の名作を生んだ「ゆうきまさみ大先生」の作品ですよ。読んでない人がいたら悲しいなと思うけども、だがドラゴンボール級の知名度はないというのもまた事実。 しかし、内容は超弩級なので、読んで損はない作品だと自信を持ってお勧めできるので是非とも読んで頂きたいと思ったりします。
まあ、そんなコトはどうあれ最近ですね。鉄腕バーディーを読み直すコトがありまして、こう、なんていうのかな。再度、色々と考えさせられたんですね。
んで、何を考えさせられたかと言うとですね。「ホームレスの問題」を考えさせられました。
鉄腕バーディの作品とは、直接すごい関係があるワケではないんだけど今日はそういう話です。
アニメも2期分ある作品ですのでそちらも注目!
んで、話を戻しましてこの漫画の作中でですね。
ホームレスを人体実験して色々と研究するという展開があるんです。
まあ、フィクションですが酷い話ですよ。しかし、現実でもありえそうで怖いというのが印象的でなんともいえないところ・・・・・・。
そして、物語が進んで行き、ホームレスで人体実験をしていた人がその研究機関を追われてホームレスになってしまうという展開が起こります。
そして、ホームレスの立場になってから、その事件を追っている記者にホームレスで人体実験をしていた張本人ですよね。と、責められるシーンがあるんですね。
「市民」とかいう連中は私を見るのも嫌な様子だったな。 彼らは我々が消えてさえくれればその原因は問うたりはしないよ。」
これにはなんというか、ハっとさせられます。
確かに、ホームレスにまで身を落としたその人の責任はあるでしょう。だけどもそれだけでもう、私達の目は人間を人間と扱うコトを放棄して見ているところがどこか存在するというところを上手く表現されている。 自分はそうは思わないと胸を張っていえないところが僕の心にすごくささってしまった。
どうにかして、自分が良い人であろうと思い込み、いやそうじゃない。ホームレスを見ても一切不快じゃない自分もいるはずだと思ったりしましたが、どうやら難しいです。それどころか少し、怖いイメージしかありません。
でも、どうしたって大多数の共通的な見解は、そうなると思えて仕方ないんですよね。
そんなコトを考えたりしてしまいました。
そう思った時に、自分は薄情であると自覚するけれど、そういうモンなのかもしれないと思ったり、結局自分が安全圏だからどうでもいいやになるんだよなって思うんですね。
んで、もっと薄情だと思うのは、震災があってから原発問題が大きくなって浮き彫りになったんだけどホームレスの人が再就職する先が、また、なんとも恐ろしい場所だったりするんですよね。
しかも、現場で身体を張るのにそれをピンバネする業者が昔から蔓延ってるワケですよ。
んで、軽く調査をしてみるとですね。
結局、ホームレスに落ちた人を一定の確率でそういうところに送り込む業者さんなんかがいるワケですよ。貧困ビジネスの一旦ですね。
もう、何だか覗いてはイケナイ闇が世の中に一杯あるとあらためて思いますよ。
でも、自分以外の人の人生をどうこう言ったり、何か出来るような立派な人でもないというのが実際の等身大の自分だよなって改めて自覚させられたというか、なんというか。
とにかく、なんだか、自分は暖かい部屋で、好きなモノを食べて、好きなコトしてるだけで、罪悪感が生まれてしまって、それでも、今すぐ外に言って、ホームレスの人に俺の部屋で温まっていけよみたいなコトを言うようなコトは出来ないし、というか喋りかけるのも怖いし、ただ、可哀想、哀れだと思うだけの自分がやっぱり嫌いになってしまう。
ほんと、自分の中の偽善の心をここまで暴かれる「鉄腕バーディー」という作品は本当にすごい作品だと思う限りです。
ゆうきまさみ大先生は人間の心をえぐるのが非常に上手い! パトレイバーしかり、じゃじゃ馬グルーミンupしかり、北海道が生んだ不世出の漫画家だなーと思うのでした。
そういえば、最近の新連載も好調なようでほんと頭が下がるばかりです。
こんど、白暮のクロニクルの感想を書こうと思う。
以上!