ねここねの思考手記

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【漫画】アルテ「女はバカでノロマで教養も生産性もない男より劣った生き物だと思っているのだろう」が、まかり通った時代の話

 

 アルテという漫画はすごい!

 僕が好きな漫画100をやるとしたら必ずそのうちの1つに入れるだろう。

 絵は美麗、描き込みは神、お話も面白いし、おまけに主人公は僕のドストライクなパツキン女性である。

アルテ 3巻

 この漫画は16世紀のイタリアはフィレンツェが舞台である。この時代は女性差別がすんごい! 現代とは違い、女性は「生む機械」「子供を育てるマシーン」とか言う野郎がどこにでもいる時代である。女性差別最前線のような世の中で、泥臭く頑張る元貴族の子女、アルテの物語は僕にとってもの凄く刺激的だ。

 

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 女というだけで差別される。

 

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 女性には逆風しかないような状況で芸術家になるという道を選ぶアルテに僕は感動する。なんでわざわざ芸術家として生きる道を選んだかというとこれまた面白い。自分自身の力で生きられる道を目指したいからだと言う。16世紀は産業革命もまだ起こってない時代である、日々の生活だって大変だ。この時代は肉体労働者天国であり、女性がまともな職を得る機会はそうとう少ない。というより、女性の細腕では体力的に無理な仕事が多すぎる。その上で女性の能力が男性に比べて著しく何もかもが劣っているというレッテル張りの嵐である。酷い時代だなーと思いながら読んで僕の目頭が熱くなる。

 

 そんな時代では女性は金持ちの嫁になり、男に生涯にわたって庇護されることが一番の幸せと考えられていた。好きとか嫌いとか結婚してからでいいんじゃね?って時代ですな。(あれ? 今もそういう人はいるような気がしないでもない)というより、女性が軽んじられ過ぎてる時代ですな。階級差別も酷いし、差別まみれの時代である。ある意味、昔は女性に人権なんて無かったのではないだろうか? とか思ってしまう。とても考えさせられる漫画である。

 

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 んで、16世紀のフィレンツェって酷い時代だなーって思いながら読んでたんですが、そういえば、ほんの数十年前までもこんな考え方の男はいたなーって僕は思い出したわけですよ。

 そう、今は丸くなったが過去は女性を差別するのが大好きだった男。

 両津勘吉先生です。

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 すごいです! 16世紀ではなく21世紀です。 いや、この頃はまだ20世紀だったかな。それでも、なんで女性ってこんなに軽んじられたんでしょうね。今のご時勢ではまったく意味不明です。

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 酷いです。単細胞扱いです。戸塚巡査も言う言う。

 男には抱けるか抱けないかだけで女を判断するクズだっているのにね。

 まあ、男だとか女だとかに拘るのは前時代的なわけですよ。

 いやーほんと、16世紀の糞思考がいまだに根強く残っているのかもしれないと思うとぞっとするね。

 

 まあ、話はアルテに戻りますが、こんな両さんのようなこと言ってしまうような男性社会全盛の時代で女が生きていくってのはどれくらい大変かっていうのがすんごい伝わってくる漫画がアルテって漫画ですよ。

 

 まあ、他にもこの時代の娼婦だとか大衆の生活とか識字率の低さとか色々と昔の時代の不便さ、不遇さ、圧倒的な格差がこの漫画を読んでるとすんごい伝わってくる。エマとか好きな人はきっと、この漫画は好きになるだろうなって感じます。

 

 アルテ! おすすめです

アルテ 1巻

アルテ 1巻

 

 

                                    以上